つばさ司法書士事務所
TEL.072-438-3650
FAX.072-438-3651
大阪府岸和田市岸城町3-24
シンエイビル3階
遺言は人生最後の意思表示であり、残された子供たちが骨肉の争いを繰り広げないためにも必要な行為です。 しかし、遺言書には決まった形式があり、それを無視して作成されたものは無効となるなど個人で作成するには少々難点があります。 そこで、当事務所では、遺言作成のサポートをさせていただいております。
遺言で相続させる資産について、将来にわたる資産設計についてはコチラ
遺言書には決まった形式がありますが、遺言書は適正な形式さえ整えればいいというものではないように感じます。
そう強く思ったのは、2年前に受けた以下の事件がきっかけでした。
Aさんは実家を離れ父親とも疎遠となっていましたが、ある時、自分もいい歳だし、父親は元気だろうかと思い、知り合いを通じて実家の様子を尋ねてみたそうです。
すると、既に父親は亡くなり、今は弟が家業を継いでいるということでしたので、どうしていいか分らないまま家庭裁判所に行き「相続回復請求」の調停を申し出たとのことでした。
「相続回復請求」というのは、相続人ではない人が相続財産を取得している場合に起こす手続きですが、とりあえず、その申し出によって調停の期日が開かれ、十数年ぶりに弟にあったそうです。
ところが、弟はAさんに父親の遺言書を見せ、相続財産はすべて自分が引き継ぐ内容になっていることをAさんに伝えたそうです。そこで、Aさんから相談を受けました。
この場合、遺言書で決まっているのであれば、もう覆せないと思われる方が大半なのではないでしょうか。
しかし、その遺言書を見る限り、Aさんには、まだ遺言書を覆すことができる方法が残っていました。それが遺留分減殺請求です。本来、自分の財産は自由に処分できるのが原則です。
それは、あなたの死後、あなたの財産を誰に与えるかについても当てはまりますが、そうすると残された遺族の生活が脅かされたりすることがあります。
そこで、例えば、全財産を弟に与えるとされたAさんのような人にも一定の割合で財産を受け取る権利を残すように法律で決められています。これが遺留分です。
もちろんAさんがその遺留分を求めなければ、遺言書のとおり弟に全財産は移転しますが、Aさんは、その遺留分を求めて訴訟を起こしました。
ちなみに現在も、その遺留分を求めて訴訟は継続しています。
相続人の争いは感情が多分にまじる分、長引きやすいのだろうと訴訟に携わりながら感じ、遺言書の大切さ、特にその内容にも配慮することが肝心なのだと、改めて痛感した事件でした。
相続は誰にでも起こりますが、Aさんのような事件にならないようにしたいと思うのは、どの親も考えることだと思います。
Aさんの訴訟中、その訴訟を援助している身でありながら、「Aさんのお父さんは、きっとこんなことになるとは思っていなかったのだろうな」と考える時があります。
家庭の事情は千差万別ですが、その家庭にあった相続の形、後に紛争の種を残さない最良の方法というものが必ずあると思いますので、あなたの家庭についても、一度お考えになってみてはいかがでしょうか。